スロとの出会い

普通の女の子がスロッターになるきっかけは、
たいてい彼氏の影響だったりするのだが、アタシは違う。
影響を受けたスロッター---それは紛れもないアタシを生んだ両親。
「儲かったらお小遣いやるからついてこい」
などと任命されてしまったのがきっかけ。
実際はお小遣いなんてあげる気なんてさらさらないウチの両親。
ただ連れスロの人数が多い方がいい台に当たる確率が大きくなるから……
という理由で連れていかされただけの事。
そういえば、子供の時もらったお年玉も「将来の結婚の為に……」
と取り上げられてしまった。
どうせあのお年玉はスロットかパチンコに消えてしまったんであろう。
ウチの両親は熟年スロッターのクセして目押しがイマイチで。
そういうアタシも当時はサッパリで。
ある日、両親と連れスロでニューパルサーを打った。
ウチの両親は自分の打ってる台にリーチ目が入ると
その衝撃&感動だけを味わい、7を揃えては
「じゃあコレ打っていいよ」とビッグ中の台をアタシに打たせ、
そそくさと違う台に移動する。
そして目が入った時の衝撃&感動を再び味わうべく打ちまくるのだ。
ただビッグを消化するだけの役目のアタシとってスロットは、
なんてツマラナイものだろうと実感していた。
そこで終われば今のアタシはまとも人間で終わっていたのに
神様は「ギャンブラーの子はギャンブラー」と、どうやらアタシに
ギャンブラーになるきっかけを作ってくれたらしい。
(全然ありがたくねー)
ダラダラ打ってたアタシのニューパルにリーチ目が入った様だ。
7とかカエルとかが一直線に並んだりして。

バカ娘「お父様!コレは入ってるんじゃないかしら?!」
アホオヤジ「おぉ〜入ったぞえ〜入ったぞえ〜!!」

うちのオヤジに目押しを頼んで見たものの、名付けて
"男の勘目押し"のウチのオヤジは揃える事ができなかった。
そこでウチのオヤジは隣のペンギンのシマにいたロン毛の
ステキなお兄さんを助っ人として呼んで来た。
そのお兄さんは『1枚でいいよ』の合図、人差し指を立てて
アタシに一枚投入を促す。ウンウンと頷きながら言われるがままに
コインを一枚投入するアタシ。
まるで催眠術にかかったように言われた通りに。
そしてそのロン毛のお兄さん、スナップを利かせて、

中→右→左とペシッペシッペシッ!

といとも簡単に揃えてくれた。

ス、ステキでーーーーー   (ポッ

きっとこの時のアタシの目にはハートがうっすら
浮かんでいたことだろう。しかも順押しじゃないトコロが
初心者のココロを大きく揺さぶるのであった。

なんで、順番に押さない訳?もしかして裏技??
マジスゲー!!

---満足気な顔をして立ち去るお兄さんを見つめながら
そんな事を思っていた。
今考えるとかわいいね、アタシ。←自分で言うな
そんなコトがきっかけで『目押しできる人=ステキ』という方程式が
すっかり出来上がってしまったアタシは、自らもステキに成るべく
スロッターとしての人生を歩み出したのであった。
もし、どっからみても吹き出しちゃうよなブサイク君が相手だったら
こんな方程式も成り立たなかったかもしれぬ。
いや、どっちにしろ時間の問題だったか…?   

(言い訳)
でもね、アタシはギャンブルはスロットしかやらないデス。
競馬とか競輪とかナンバーズとか、おまけに宝くじとかも、
まったくもってやらないのだ。
なんでかと言うと「競馬適中させる人=ステキ」等という方程式が、
まだアタシの中で確立されていないから……。